サンゴの白化
- RAJA Inc. 株式会社ラジャ
- 2016年9月2日
- 読了時間: 3分
かたあきの里のブログを楽しみにしている珍しい方、そうじゃない方もこんにちは。 1ヶ月ぶりのブログ更新です。 8月は本当にたくさんのお客様にお越し頂き、日々清掃やご案内に大忙し! ということで、少しブログはお休みさせて頂きました。 特に今年は、台風が宮古島に影響することもなく夏が過ぎていますので 旅行に来た方はとてもいいお天気の中過ごしているのではないでしょうか。 関東・東北・北海道などたくさんの地域で台風の被害が続いていますね。 なので、こんな言葉は不謹慎に聞こえるかもしれませんが、沖縄に住む人間としては そろそろ台風が沖縄に向いてくれないと困ります。海が危機的状況です。 サンゴの白化現象を皆様はご存知でしょうか。 サンゴは植物ではなく生物というのは有名な話ですね。海中の生きたサンゴは皆カラフルで生き生きとしています。 浜に打ち上げられた白いサンゴは死んでしまった為に白く変色しているのです。 そんな色鮮やかなはずのサンゴたち。今、沖縄の海中サンゴのほとんどが白化し、死を迎えようとしています。 サンゴには褐虫藻(かっちゅうそう)という藻が住み着いています。 この褐虫藻が光合成を行うことでサンゴに酸素が行き渡るなど、バランスよく共生しているんです。 その中で、原因は多々ありますが、ここ数ヶ月沖縄に台風が来ない事で海水温が上昇し サンゴに寄生する褐虫藻がいなくなってしまっているのです。 褐虫藻はサンゴの色素でもありますので、いなくなることでサンゴは白くなります。 また、褐虫藻がいない白化したサンゴは、自ら酸素を作ることが出来ず最悪の場合死に至ります。 台風が来ると海は荒れます。ただ、荒れることで海水をかき混ぜてくれるので 水温の過剰上昇を防いだり、水のにごりを軽減してくれたりもするんですね。 白化状態=完全な死ではないので、まだここから褐虫藻が戻ればサンゴも回復する可能性はあるようです。 ただ、今年の天候状況ではその兆しはなかなか見られませんね・・・ サンゴは、水中の様々な生態系に影響を与えますので、沖縄のサンゴが大幅に死滅すると プランクトン、植物、魚、それを食べる動物や人間など、全てのサイクルに影響します。 旅行に来て、サンゴがキレイじゃなかったね残念。ではすまない日がくるかもしれません。 実は、日焼け止めは海を汚す原因のひとつ。海洋汚染もまたサンゴの白化に影響しています。 紫外線の強い宮古島ですから、日焼け止めを塗るのも大切なんですが その状態で海に入ることは、海を汚す原因になります。 ラッシュガードを着るなど、別の方法での日焼け対策も行って下さいね。 台風とは恐ろしいものですが、決して無意味なものではないんです。 沖縄が抱える問題、少しでも皆様に伝わればと思います。